禁煙したら歯の喪失リスクはどうなるの?

喫煙は歯周病のリスクファクターの1つであることは広く知られています。

喫煙は歯周炎の病因論においては環境因子とされ、改善可能な修飾因子とされています。

ニコチンなどの成分が歯周組織に害を与えることや、喫煙によって歯周組織が虚血状態に陥ることは証明されています。

また、喫煙者で重度歯周病患者や喪失歯数が多いことも知られています。

しかしながら、リスクファクターとしての改善に関しては十分な検証がなされてきたとは言えません。

「喫煙が歯周病のリスクファクターである」という事実と

「禁煙により喪失歯を減らすことができる」という仮説はイコールではありません。

「喫煙の害」と「禁煙の効果」は別に検証されてしかるべきことかと考えられています。

このような論理破綻は、歯科医療全般においてよく見受けられます。

「禁煙の効果」に関する検証が不十分である理由として、臨床研究の困難性が挙げられます。

禁煙研究において、介入研究で禁煙群と非禁煙群を設定することは極めて困難です。

臨床研究を実施するにあたり、「あなたは禁煙しないでください!」などと指導することは倫理的に許されるはずもありません。

このような場合、介入研究の代わりに観察研究のデータを用いるしかないのです。

つまり、禁煙を行った患者の予後と行わなかった患者の予後を統計解析し、比較検討するしかありません。

今回紹介する内容は、喫煙群、禁煙群、非喫煙群における歯の喪失リスクの違いを検証したものです。

「歯の喪失」は、患者さんの関心度が最も高い内容と言えます。

 

縦断研究はたったの7研究しか存在しなかったようです。

観察研究では、前喫煙者(いつの間にかタバコを吸わなくなった患者を含む)と、禁煙者(努力して禁煙を行った患者)とを区別することは困難で、禁煙達成後の期間も被験者によってバラバラです。

これらの因子は歯の喪失に影響を与える可能性があり、禁煙を行うような患者さんは健康観が高い患者であった可能性が高く、バイアスの混入は否定できません。

本レビューにおいて、禁煙者の『歯の喪失リスク』は非喫煙者とほぼ同等でした。

また、喫煙者では禁煙者よりも高い『歯の喪失リスク』が認めらました。

もし、タバコを吸われていて辞めたいと思わえているなら、今がちょうどいい機会かもしれません。

歯の健康と体の健康のために禁煙をしてみてはいかがでしょうか?

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