栃木県 歯科医師 認知症対応力向上

栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

今回は、栃木県の歯科医師に対して認知症対応のための講習会です。

厚生労働省からは100歳以上の高齢者の人口も発表されました。

2022年の100歳以上の高齢者の人口は90526人。2021年より4016人増加しました。

これがどれくらいの規模なのか想像できますか?

例えば日本ケアフィット共育機構が拠点を置く水道橋には、数々の大規模イべントが開催される東京ドームがあります。

東京ドームの収容人数は55,000人(コロナを考慮しない平常時)。

日本有数の施設が満員になっても入りきれないほどの100歳以上の高齢者が日本にはいるということが想像できたと思います。

認知症とは、「記憶障害のほかに、失語、失行、失認、実行機能の障害が1つ以上加わり、その結果、社会生活あるいは職業上に明らかに支障をきたし、かつての能力レべルの明らかな低下が見られる状態」と定義されています。

現在では日常的に“認知症”という言葉を使っていますが、実は“認知症”は病名ではなく、症候群です。

風邪に例えると分かりやすいですね。

のどが痛い、熱が出た、鼻水が出るなどの症状から風邪と呼ぶ方が多いですが、これも実はかぜ症候群です。

加齢ともに切り離すことができないのが認知症です。

認知症の最大の原因が加齢であり、認知症は誰にでも起こりうる身近なものです。

平成29年度高齢者白書によると、2012年は認知症患者数が約460万人、高齢者人口の15%という割合だったものが2025年には5人に1人、20%が認知症になるという推計もあります。

認知症の要因は加齢にあることから、超高齢社会で暮らす私たち誰もが認知症になりうる、他人ごとではないということです。

これは既に述べたことですが、認知症の最大要因が加齢であることから、高齢化が進むと認知症の高齢者も増えていきます。

厚労省のデータでは2025年に高齢者の5人に1人が認知症になる推計でしたが、言い換えると5人の内、4人が認知症ではない、と言えます。

 ただし、認知症でない高齢者の中には、認知症予備軍とも言える軽度認知障害(MCI: Mild Cognitive Impairment)の人も含まれます。

物忘れと認知症は異なります。

物忘れは、一部に対して忘れてしまいますが、認知症は全体を忘れてしまいます。

認知症は、これからも割合が続けるといわれています。

これから身近に感じることが多くなることになるでしょう。

関係ないと思わず、知識を得ることによって対応や対策ができると思います。

現時点では、認知症を根本的に治す薬はありません。
そのため、治療では、まだ正常な神経細胞にはたらきかけて、症状を改善させる薬が使用されます。
認知症は治療よりも療養が大切な病気です。
お薬はあくまで補助だと考え、生活環境やコミュニケーションを調整することが第一だといわれています。
ご本人が困っていることを具体的にリストアップして、それぞれの問題点に対してサポートできることをご家族や介護スタッフと一緒に考えましょう。
ご本人の負担を軽くし、不安を少なくするだけで気力やコミュニケーションの改善がみられることも多いといわれています。
失敗はできるだけ指摘せず、さりげなくサポートしましょう。
ご本人のプライドや価値観を尊重し、笑顔で接するだけで症状は良くなるといわれています。
また、認知症の種類によって進行の早さや特徴がありますが、教科書通りに対処していればいいというわけではありません。
これを読んだことによって、多少なりとも認知症について知っていただけると書いた甲斐があります。

認知症だけでなく身体の問題も出てきます。

「生活の質」である、「QOL(Quality of life : クオリティ・オブ・ライフ)」を考えることは既に一般的になりつつあります。

私たちが歯の治療方針を検討する際には、これに加え、「QOD(Quality of death: クオリティ・オブ・デス)」についても真剣に考えています。

寝たきりの方の人口も増加傾向にあります。

あなたが将来80歳を超えたとき、最期までピンピンとした⽣活を送れるのか、それとも要介護となり、施設や周囲のお世話になって最期を迎えるのか。

まずは、どのような老後を迎えたいかを考えていく時代が来ているのかもしれません。

どのような老後を迎えたいかを考えたとき、最期まで元気に過ごしたいと考えるのが当然だと思います。

では、そのような老後を迎えるためには、何が必要になるでしょうか?それは、「噛めること」です。

寝たきりの人が噛めるようになったことで、再び歩くことができるようになったケースが実在します。

例えば、歯が無い寝たきりの人は、高齢者施設でゼリー状の食事で栄養を摂取することが多いです。

この状況では、再びベッドから立ち上がるのは難しいのが実情です。

しかし、自分の歯で噛み、食事ができることで、脳の血流が良くなり、平衡感覚を保て、歩けることがあるのです。

このようなことから、自分の歯でしっかり噛んでごはんを食べられる以上は、人間は威厳と尊厳を守ることができます

「人間の本当の尊重」と「人間にとって歯とは何か」を考えると、生涯を通じた健康な咀嚼が何よりも大切なのです。

人間は必ず歳を重ねていきます。80歳になったときに健康・ハツラツで自立した生活ができるよう、今からしっかり準備をしていきましょう。

前述の通り、現在では「Quality of death : クオリティ・オブ・デス」を考えた治療が求められる時代に来ています。

それを見据えた目標は、高齢者一人ひとりが、最期を迎えるまでしっかりと噛めて、健康に暮らし、適度な運動も出来て、子供や施設のお世話にならず、いつまでも社会に貢献し、自立した生活を送ることです。

これは、国の方針でもあり、医療費の削減にも繋がります。

とはいえ高齢になれば、脳梗塞などのリスクが上がることも現実です。

大切なことは、元気に老いるための準備だけでなく、もしも寝たきりになってしまった時にはどうするのか、というところまでしっかりと考えて治療することが大切になります。

お口の中でのトラブルにインプラントが入っている方の口腔ケアといわれています。

当院で行うインプラントは、スクリュータイプを可能な限り使っています。

トラブルが出た時に、そのインプラントに対応したスクリュードライバーがあれば、被せ物はとれるようになります。

昔は対応できる訪問歯科医院が多かったのですが、現在は比較的対応できる歯科医院も増えてきました。

認知症といえば、最近話題になった、ブルース・ウィリスさんが診断された「前頭側頭型認知症」があります。

アルツハイマー型認知症、脳梗塞などがきっかけでおこる血管性認知症に次いで3番目に多い認知症です。

特に注目すべきは発症年齢で、平均は50代。65歳未満で発症する「若年性認知症」の一種なのです。

まさに働き盛りの年代で、家族や仕事への影響も大きい年齢です。

・アルツハイマー型認知症(57.3%) ・血管性認知症(15.5%) ・前頭側頭型認知症(10%)と多くはないのですが、特徴的な症状が認められることがあります。

「前頭側頭型認知症」は脳の前方にある「前頭葉」と「側頭葉」にタンパク質がたまり、萎縮することで起こる認知症の一種です。

前頭葉は、言語や感情をコントロールする役目を持っています。

前頭葉が萎縮することで、感情や行動の抑制が効かなくなり、性格が変わったようになることもあるということです。

例えば、「人の物を取る」、「信号無視」、「行列に割り込む」など普通の大人ならしないような行動を取ってしまうことが多いということです。

他にも「意欲低下」という特徴もあり、「お風呂に入らない」、「歯を磨かない」など、日常的にやってきたことをやらなくなる場合もあるとしています。

また「同じ行動を繰り返す」というのも特徴の1つです。

「手をたたき続ける」、「毎朝、同じ時間に起きて、同じ場所に散歩に行く」など、決まりきった生活を繰り返し、「同じ物を毎日食べ続ける」という食行動の異常も現れるということです。

ご心配な方は、かかりつけ医に相談しましょう。

認知症について気になる方は下記をクリックしてください。

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