症例紹介

インプラントスクリューの破折

インプラント治療の偶発症 インプラントスクリューの破折

宇都宮の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

インプラント治療の偶発症について書いていきます。

インプラント治療の偶発症としてインプラントスクリューの破折があります。

インプラントスクリューには種類があり、

〇土台とインプラントをつなげるスクリュー

〇インプラントと被せ物をつなげるスクリュー

などがあります。

インプラントスクリューでよくあるのが、インプラントのねじが緩むことです。

インプラント治療を行っている方は、ほとんどの方が経験されていると思います。

その対処法は、スクリューを締めなおすことなので比較的容易にできることが多いです。

しかしながら、何らかの原因でねじの一部が折れてしまった場合、

 

アバットメントスクリューが何らかの原因で破折し、インプラント内部に残った場合

対策の治療として

①.インプラントスクリューの除去キット等を使用し除去する。

ほとんどのインプラントメーカーで、発売品、非売品を含めてそのようなキットを保有していると聞きます。

そのメーカーのキットを使用するか、外部のメーカーでもキットを取り扱っているメーカーがあるので

そのキットを使用して除去する方法です。

②.超音波スケーラーの歯肉縁下除石用の細いチップを使用し、スクリューの断面の中心部を少しずらした位置にあてがって、反時計回しにスクリューを回転させます。

その際に発熱しないよう十分に注水しながら行うほうほうです。

この方法は、フリーハンドなので気を付けて使用しないと、インプラントの内面に触れると傷が出来て

使用することが出来なくなる時があります。

③③.インプラント体のねじが治療中に器具が触れてしまった場合やどうしても除去できない状況の場合は、インプラント体の除去する場合もあるとのことです。

実際、インプラントをしっかり行う歯科医院の先生でも、3のこの方法を行うこともあるそうです。

 

今回は、拡大鏡を使用しインプラントスクリュー除去キットと超音波スケーラーを併用して除去しました。

ケースにより異なりますが、2ミリくらいの直径の中で治療をするので、

少しでもぶれると内部構造が壊れてしまいます。

そうなってしまうと使用することが出来なくなり、上記の3のようにやり直しするしかありません。

行ったことがある方はいるのですが、動画ですとかなりわかりずらくなってしまってるので

あまり出ていないのが現状です。

私が行った除去も、水を出しながら行っているので

行った後の写真はよく見えるのですが、

治療中の動画や写真は、同業者でもどこまで行っているのかわからないことがあります。

 

偶発症が起こる原因

インプラントに加わる力を考えた場合、
スクリューにトラブルを招きやすい力(過重)としてまず想定されるのは、歯ぎしりや無意識の咬みしめなどの悪習癖によるものがあります。
しかしながら、生理的な噛み合わせにおいても、経年的に歯が摩耗したり、他の歯が抜けたりすれば、
同一の歯であっても、加わる噛み合わせ力のベクトルや大きさは変化する可能性があり、インプラントのねじに影響を及ぼす可能性があります。
現在、インプラント内部に加わる過重の方向や大きさ、隠されたスクリューの緩みや劣化等について、客観的に評価する方法がないのが現状です。
よって、何が原因でこのような状況になったか評価が困難があります。
このようなことがあるので、
長期にインプラントを使用するのなら、定期的な検診を行うことをお勧めします。
インプラント治療については下記のリンクに貼っておきましたので興味のある方は

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