症例紹介

歯周病に対する部分矯正

宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

今回は、歯周病の方の矯正について書いていきます。

矯正治療で困ることの一つに歯周病があります。

歯周病にかかってしまうと、気を付けて磨いても歯や歯茎が悪くなってしまうこともあります。

歯周病とかみ合わせによって、前歯が突き上げられて出てしまうことがあります。

この場合は、かみ合わせの治療だけでも、歯周病の治療だけでも改善することはできますが

安定することは困難なことがよくあります。

安定させるには、かみ合わせの治療と歯周病の治療を行なわないと

再度、悪化する可能性が多く出てしまいます。

歯周病治療とかみ合わせの治療を行うことにより、

より安定した歯周組織を作る必要があります。

場合によっては、歯周外科などの再生治療も必要なことがあります。

初診時

矯正治療後

 

今回は、矯正後に歯周外科治療の再生治療を行った症例です。

術前に行わなかった理由は、歯周病に罹患した部位の骨の欠損部位が大きく

矯正で骨の欠損部位を小さくしたのち外科治療を行うほうがいいと判断したからです。

もちろん、術前に行ったほうがいい場合もありますのでケースバイケースとなりますので

治療する際は、担当の先生とよく相談の上決めましょうね。

 

上記の例では、

矯正の治療期間は、7か月程度です

治療終了時は、上顎のみなので10万(税込11万)リテーナー代5000円(税込5500円)、合わせて10.5万円(税込11.55万円)

調整料は月一回の5000円となっていますので、

トータル税込みで15万程度になっております。

 

この治療の利点として

〇歯周病を罹患している場合、矯正することにより歯周病により受けた組織のダメージ量を少なくすることが出来る

〇残りの歯が虫歯にほとんどなっていない場合、ブリッジの際健康な歯を大きく削らなくて済むことがある

 

欠点として

〇歯周病になっているので、気を付けて動かさないと悪化することがある

〇本症例ではありませんでしたが、痛みが出ることがあります

 

すべての治療には、利点と欠点があります。

利点しかない治療はありません。

 

矯正治療後は、歯周組織再生治療剤リグロスを使用し歯周病を改善させたのち定期健診となります。

歯周病になられた方は、悪化するリスクが高いので

長く持たせないのであれば症状がなくても定期健診を受けましょう。

 

向かって右側の歯を支えている骨が少なくなっています。

矯正によって骨が欠損部分に移動させると、欠損部分が少なくなります。

もちろん動かす前に、歯周病の治療はきっちりと行います。

欠損部分が少なくなったのち歯周外科治療の再生治療を行うことによって、

改善部分が狭いため回復しやすくなります。

動かせるからと言って、骨とぴったりつけても歯と歯茎の間の隙間は空いているので

歯周病の治療はかならず受けなければなりません。

ご自分の歯を残すために虫歯と歯周病予防をしていきましょう。

 

部分矯正に興味がある方は下記をクリックしてください。

上の前歯の矯正

 

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