栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者　やまのうち歯科医院の山之内です。

50代女性「奥歯の歯肉が腫れて歯がぐらぐらしている」再生治療で改善した症例

歯周外科治療にはいくつかの治療法があります。

歯周外科治療とは、歯肉や歯槽骨に生じた疾患や異常を手術的に治療することを指します。
歯周外科治療は、歯周病の歯周炎、歯肉増殖症、歯肉縮退、歯肉膿瘍、インプラント周囲炎の手術など、様々な症状や疾患に対して行われます。
歯周外科治療の方法は、症状や疾患に応じて異なりますが、一般的には以下のような手術的な治療が行われます。

1.歯肉切開手術：歯肉を切開し、歯肉下の歯根表面をデブリドマンすることで、歯周病や歯周炎の治療を行います。

2.歯肉移植：歯肉が不足している場合に、他の場所から歯肉を移植して補充することで、歯周組織の再生を促し、歯の支持力を強化します。

3.歯周ポケットの洗浄：歯周ポケットに蓄積した細菌や歯垢を洗浄することで、歯周炎の進行を防止し、歯周組織を回復させます。

4.歯周外科手術：歯槽骨の破壊や歯肉増殖、口内腫瘍の切除など、手術的な治療を行います。

歯周外科治療は、歯周病や歯周炎などの歯周疾患を治療することで、歯を守り、口内環境を健康的に保つために重要な治療法の一つです。

歯周病再生治療は、歯周病によって失われた歯周組織（歯肉や歯槽骨）を再生させる治療法のことです。
歯周病は、歯肉や歯槽骨の破壊によって歯を支える組織が減少してしまう病気であり、このような組織の再生は、歯を維持するために非常に重要です。

歯周病再生治療には、以下のような方法があります。

フラップ手術：歯肉を剥離し、歯槽骨を露出させます。その後、骨再生促進材料（骨粉末、骨代替材料など）を用いて、歯槽骨の再生を促します。
骨移植：他の部位から骨を採取し、欠損部位に移植します。
骨移植には、自家骨移植、同種骨移植、異種骨移植などがあります。

今回の症例は、再生治療剤を使用して歯周外科治療を行った方法です。

歯周病により、歯肉の炎症が全顎にわたり認められます。
治療後に歯肉が引き締まり部分矯正により改善し、再生治療により揺れがなくなったため、隙間がやや詰まっているところがあります。

　　　　
再生治療後に痛みや腫れがあることがにあります。
本症例では、数日後痛み止めを服用しなくても大丈夫な状態まで落ち着きました。

　　　　
治療終了後４６か月後のお口の状態です。
歯周病は安定しています。保存不能な歯は抜去していますが、その他の部位は保存し、歯肉の腫れもなくなり揺れもほとんどおさまっています。

骨補填材を併用した再生治療について書いています。
歯周病治療　再生治療　骨補填材の併用