症例紹介

歯周病治療 骨の再生

宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院 歯周病専門医の山之内です。

今回は、歯周病治療の歯槽骨の再生について書いていきたいと思います。

歯周病の治療の中で重要な治療には、歯ブラシ等によるお口の細菌のコントロール

歯石の除去などのお口の磨きやすい環境づくりや定期的なメインテナンスが重要になります。

向かって左側奥に、親知らずが斜めに生え、お口の写真では歯肉の炎症が認められます。

歯を支える骨が半分程度吸収しており、歯の動揺と歯肉からの出血が主訴で来られました。

親知らずの抜歯と、歯周病の治療により歯肉の炎症と骨の一部再生がX線上で認められています。

歯周病治療の利点は、

磨きやすい環境になります

炎症が減少し歯周病の進行を抑えることが出来ます

欠点は、

歯肉が引き締まるため、隙間が空くことがあります

一時的に知覚過敏が出ることがあります

欠点を嫌がって治療しないと、さらに進行して最悪抜歯になる可能性もあります。

 

上記の患者さんは、親知らずの抜歯と自家骨移植を行っています。

自家骨移植というのは、患者さんのいらない部分の骨を利用して歯周病が進行している部分に埋める治療です。

上の頬側の厚ぼったい骨の部位と親知らずを抜いて部位の一部の骨を利用して、歯周病の進行した骨欠損部位に埋入して行う治療を行いました。

この治療法は、ずいぶん昔からある方法でゴールドスタンダートと言われ、世界で最も広く多く行われている治療法の一つです。

骨移植の利点は、

ご自分の骨を使用するので生体親和性がいいです

古くから広く利用されているのでエビデンスが高い治療法です

欠点は、

採れる骨は限られてしまってます

以上が自家骨移植の利点と欠点です。

 

上記の患者さんは、骨移植を併用した歯周外科を行っています。

治療時間は、50分程度かかりました。

痛みは、痛み止めを2日ほど使用したようです。

痛み止めを服用すれば問題ない程度の痛みとのことでした。

腫れはありません。

2週間ほどで、通常通り使用することが出来たとのことなので、さほど不自由は感じなかったそうです。

保険治療でできる治療なので、価格は保険治療に準じています。

可能な限り歯肉を下げたくなかったので、

歯肉の切るラインや縫合などは工夫して治療しました。

やや、歯肉が下がってしまっている部位もありますが、

本人は、あまり気にならない程度になっています。

どうしても気になる場合は、被せ物で間を埋めるような形態ししたり、

矯正治療を行い隙間を詰めてしまう方法があります。

 

ここまで歯周病が進行しても、痛みはほぼ出ていませんでしたので、歯ブラシしたとき、歯肉から出血したら気を付けてください。

また、ご自分が気になる点だけ治して改善したとしても、他の部位の状態が悪く進行してしまうと、安定しなくなることもありますので気を付けましょう。

日本人の、歯を失う最大の原因は歯周病といわれています。

若いうちから悪くならないように予防することが最も痛みがない治療になります。

歯医者で治療をできる限りしたくない方ほど、歯医者に定期的にメンテナンスに来てください。

それが、歯科医院で治療を最もしない方法です。

是非皆さん試してください。

 

歯周病になりやすいとはどのような方がいるか知りたい方は、下記をクリックしてください。

歯科Q&A 歯周病は、なりやすい人はいますか?

関連記事

PAGE TOP