症例紹介

歯周病治療 非外科治療について

宇都宮市兵庫塚町の歯医者 歯周病専門医の山之内です。

今回は、歯周病の治療、非外科治療について書いていきたいと思います。

歯周病が進行した場合、歯周外科治療等、必要があれば再生治療を行わなければいけません。

しかしながら、すべての方に外科治療を行うことが出来ないことがあります。

全身的な疾患により、観血処置等外科治療が出来ない方がいらっしゃいます。

そのような場合はどうすればいいのでしょうか?

外科治療が出来ない方はいらっしゃいますので、その際は非外科治療になります。

見えるところの歯石を除去したのち、歯肉の炎症が改善し

歯肉の下にある歯石や汚れ細菌などを除去する治療を行います。

もちろん必要があれば、虫歯の治療やかみ合わせ入れ歯などの治療も並行して行うことがあります。

重度の歯周病であれば、ここまでの治療を行い改善しないところや、骨の状態が悪い方に

再生治療や歯周外科治療を行うことがあります。

観血処置などの、歯周外科治療が出来ない方は再度歯肉の中の掃除をして、

確実に歯肉の中の歯石等を除去するようにします。

 

非外科治療の利点は、

外科的侵襲を与えないので、患者さんに与えるダメージが比較的低い

ほぼすべての方に行うことが出来ます

欠点は、

確実に歯肉の下の歯石や汚れが除去できないので、再度行う必要があります

治療回数が増えてしまうことが多い

以上が利点と欠点になります。

 

歯周外科がやりたくないから非外科にするわけではありません。

観血処置などの外科治療が出来ないので、非外科的な治療になります。

手術をしたくないから、薬で治したいと思っても

薬で治りにくい病気であれば、外科的に行わなければいけません。

外科的なことが出来ない、例えば、100歳すぎの高齢者であれば

手術が長時間かかるので体力が持たないから、外科的な手術をしないということと思ってください。

 

治療前

上記の写真は、見る感じだとさほど悪い感じがしないと思いますが、

レントゲン写真

レントゲンでは、歯を支える骨が3分の1程度吸収している部位があります。

このまま放っておくと進行することは間違いありません。

なぜ言えるかというと、

この方の年齢が、20代だからです。

歯が生えて10年程度で、歯を支える骨の吸収が惹起していますので、このペースで進行すれば40代で総入れ歯になってもおかしくありません。

来られた原因は、歯ブラシ時の歯肉の出血で来られているのですが、痛みは全くありません。

治療後

上記の写真は、治療後の状態になります。

歯肉の炎症が改善したものの、歯肉の間に隙間が空いています。

この状態を改善するとなると、ラミネートべニアや被せ物や詰め物等行う必要があります。

やらないほうがいいかと思われる方もいらっしゃいますが、歯周病の炎症があると手のひらくらいの炎症があるといわれています。

炎症が続いてしまうと、歯周病が進行してしまいます。

歯周病が進行するということは、歯を支える骨が吸収してしまうということなので、その時治療すると、もっと歯肉が下がってしまうことになります。

この状態を維持していくか、進行してから治療するかは本人次第です。

治療したほうがいいよと言っても、患者さんが来なければ治療はできません。

体が不自由で、病院まで出ることが出来ない方なら、訪問診療が出来ますので問題ありません。

治療をしたくないからと言って、問題を後回しにしているとより期間がかかり金額もかかってしまいます。

そして、治療が終了したのちも進行するリスクを少なる来るために、定期的なメインテナンスをしてください。

定期的なメインテナンスとホームケアが虫歯と歯周病予防に最もいい方法だということは、高いエビデンスが取れています。

あなたの体の健康のために、治療と予防をしてください。

非外科治療について書いてきました。

 

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