症例紹介

むし歯が進行した時の治療 歯牙移植

宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

今回は、歯牙移植についていお話ししたいと思います。

親知らずを抜かないほうがいいですよ
と言われたことがありませんか?
その理由の一つとして、歯牙移植があります。
むし歯などで歯を抜いたところに、健康な親知らずや、過剰歯と言われる使用されていない歯などを移植する方法です。
これは、ブリッジのように両隣の歯を削る必要がなく、また義歯よりも違和感が少なく、インプラントとは異なり、自然な歯の機能を生かせるという特徴があります。
どのような場合でもできるかというとそうではありません。
抜く歯の大きさや使用する歯の状態、年齢などによって成功率や治療の成否が変わってきます。
もちろん虫歯や歯周病にならない様に、きちんとメインテナンスをすることが最もいいのですが、
不幸にも抜歯するしかないときには、いい治療法かと思います。
どうしようかとお考えの方がいましたら、
かかりつけの歯科医院に聞いてみてはいかがでしょうか?
部位などにもよりますが、一部保険治療も適応していますのでご確認してみてください。

むし歯で歯の中身がぽそぽそになってます

歯の移植時と被せ物入れた写真

上記の例は、左上の親知らずを手前の歯に移植した例です。

治療時間は、一時間程度ですが、歯の状態や埋める部位の状態によっては治療時間は前後します。
治療手順は、保存不可能な歯を抜去し、移植する親知らずを抜歯し移植する部位の調整後、安定する位置に埋め込みます。
その後糸で固め、固定します。
痛みは、親知らずを実際抜いてますので親知らずを抜歯するくらいの痛みと言われています。
費用は、今回は保険の範囲内ですが、親知らず以外を使用する場合は保険治療にはなりません。
これは、担当の先生と相談してください。
上記の症例は現在、術後8年以上経過していますが、問題なく使用できています。
ただし、すべてがこのようにうまくいくわけではありません。
移植した歯が、定着しないで抜けることもありますのでご注意ください。
今回では、移植以外では前後の歯を削ってブリッジにするか、一本入れ歯かインプラントになりますので、ケースによりますが、比較的いい方法かと思いますよ。
いいことばかり言ってますが、
欠点として、
外科治療が必要であること
2本抜きますのでやや痛みがあります(痛み止めを服用すれば気にならないようです)
治療するには条件や状態により適応症が限局されます
治療部位により、保険外治療になります
以上が歯牙移植についてです。

虫歯の進行や歯が折れ方らと言ってあきらめて放っておかないでください。
放っておくと歯を残すことが困難になり、移植もできなくなることがあります。
痛みがないからと言ってそのままにしないでおきましょうね。

他の移植について知りたい方は、下記をクリックしてください。

70代からの歯牙移植 

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