子供の虫歯 虫歯の減少
宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。
今回の内容は、子供の虫歯の割合について書いていきたいと思います。
文部科学省は、令和2年度学校保健統計調査の結果を公表しました。
学校保健統計調査とは、学校における幼児、児童および生徒の発育や健康状態を明らかにすることを目的に、文部科学省が毎年実施している調査のことです。
学校保健安全法により実施される健康診断の結果にもとづき、満5歳から17歳までの幼児、児童および生徒を対象に、発育状態および健康状態(疾病や異常の有無)について調査が行われました。
むし歯をもつ子供の割合は、8歳で47.5%ともっとも高い値を出しています。
一方で、12歳では29.4%ともっとも低い値を出しています。
子供の虫歯の割合
9歳から12歳にかけてむし歯をもつ割合が減少するのは、乳歯から永久歯へ生えかわることが影響していると考えられます。
平均ですが、6~7歳くらいで奥歯の6歳臼歯、上下の前歯4本ずつ生えてくることが多くあります。
9~11歳くらいで奥歯の生える子が多くいます。
12歳でほとんどの子が、永久歯に生え変わります。
ここで、虫歯にさせないようにするとこと最も大事になります。
もちろん、乳歯の時から虫歯にさせないよう予防すると、より虫歯になりにくいお口になります。
乳歯が虫歯になった子も、永久歯が生える前に虫歯をなくして、虫歯の菌を少なくさせれば永久歯の虫歯のリスクは少なくなります。
年齢から考えると、2歳半くらいまでに虫歯にさせないようにすれば、子供の時期に虫歯になりにくくなります。
6歳に永久歯が生える子が多いので、その時期まで虫歯の治療をして予防しましょう。
永久歯が全部生え変わるまで、永久歯を一切むしばにさせなければ、虫歯のリスクはさらに少なくなります。
生えたて歯は、非常に弱くもろいので虫歯になると進行が早いので特に気を付けてください。
また、12歳前後で永久歯への生えかわってから17歳に達するまで、虫歯をもつ者の割合は年齢とともに高くなってきています。
様々な理由が考えられますが、この時期は大人の言うことを聞かなくなる反抗期の時期だからという方もいらっしゃいます。
虫歯の場所や進行具合を見ると、どの時期に歯科医院を行くのをさぼったのかが分かります。
17歳でむし歯を持つ方の割合は45.5%を占めていて、8歳におけるピークと近い値でした。
このことから、乳歯列期だけでなく、永久歯に生えかわった後も、虫歯ができないよう継続してお口の管理を行うことの重要性がわかります。
幼児から高校生にいたるまで、絶えずう蝕のリスクに注意する必要があるものの、虫歯の率自体は、令和2年度の調査における値が過去5年間で最も低い値になっています。
新型コロナウイルス感染症の影響により、例年4月1日から6月30日に実施される健康診断が、令和2年度については年度末まで実施されたため、例年と測定時期の異なるデータなので、過去の数値と単純比較することはできません。
年度別虫歯になった子の率
とはいっても、むし歯の被患率が減少傾向にあるのは興味深い内容となっています。
虫歯にさせない環境作りは、子供のうちから行うと大人になってから、本人は非常に楽になります。
子供のことを考えて、皆さん虫歯予防にさせましょうね。
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