唾液が出ない人の特徴と対処法|歯医者が教えるドライマウス改善ガイド
栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。
「最近、口が乾きやすい」「唾液が少なくて食事がしづらい」
こうした、唾液不足(ドライマウス)の悩みを訴える患者さんが増えています。
唾液は単に口を潤すだけでなく、虫歯予防・歯周病予防・口臭防止・食事の消化・味覚維持 など、お口の健康を支えるなくてはならない重要な役割をもっています。
しかし、現代はストレスや薬の影響、生活習慣の変化により、唾液が減少しやすい環境にあるといわれています。
ここでは 唾液が出ない方に多い特徴と、今日からできる対処法 を歯科的視点でわかりやすく解説します。
1. 唾液が出ない人に見られる“特徴”
① 口呼吸をしている
口呼吸は唾液不足の最大の原因の一つです。
鼻ではなく口で呼吸すると、空気が直接口腔内を通るため乾燥しやすくなり、唾液の蒸発が増えます。
特徴:
- 寝ている時に口が開いている
- 朝起きると喉や口がカラカラ
- いびきをかきやすい
- 歯並びが前突している
口呼吸の習慣は、歯周病や虫歯のリスクも大幅に高めます。
② ストレスが多い・緊張しやすい
ストレスがかかると交感神経が優位になり、唾液腺の働きが抑制されます。
その結果、ねばついた唾液が増え、さらさらの唾液(分泌性唾液)が出にくくなります。
特徴:
- 仕事が忙しい、受験勉強などで生活のリズムが崩れている
- 緊張しやすい性格
- 歯ぎしり・食いしばりがある、気が付くと上下の歯がついている
- 肩こり・頭痛が多い
ストレスは自律神経のバランスを乱し、慢性的な唾液低下につながります。
③ 加齢による唾液腺機能の低下
40〜50代を境に、唾液腺の分泌能力は徐々に低下します。
特に女性は更年期のホルモン変化によって唾液量が減りやすい傾向があります。
特徴:
- 口の乾燥が年々気になる様になってきた
- 食べ物が飲み込みにくい
- パサついたものが食べづらい
- 味が薄く感じる
加齢は誰にでも起こる現象ですが、対策をすることで症状は軽減可能です。
特に安静時の唾液の量が減っていることが見受けられます。
④ 薬の副作用によるもの
実は、700種類以上の薬剤が唾液分泌を抑制すると言われています。
特に
- 抗うつ薬
- 抗不安薬
- 高血圧の薬
- アレルギー薬
- 睡眠薬
- 利尿剤
などは唾液減少の副作用が目立ちます。
近年は、薬剤の多剤服用により著明になることがあります。
特徴:
- 新しい薬を飲み始めてから乾燥が強くなった
- 薬を飲む回数が多い
- 多剤服用(ポリファーマシー)
薬を自己判断で中断するのは危険なので、現状を説明して歯科医師・医師の主治医に相談するのがおすすめです。
⑤ 全身疾患が原因の場合
以下の病気は唾液の減少を引き起こしやすいです。
- 糖尿病
- シェーグレン症候群
- 甲状腺疾患
- 免疫疾患
- 脱水
お口の乾燥は全身のサインであることも多いため、
気になる場合は早めに検査を受けましょう。
2. 唾液が出ないことで起こる問題
唾液は“天然の最強の薬”とも言われます。
不足すると以下のトラブルが起こりやすくなります。
- 虫歯が急増する
- 歯周病が悪化する
- 舌がひび割れ、痛みが出る
- 口臭が強くなる
- 入れ歯が痛い
- 食べ物の味がわかりにくい
- 嚥下障害
唾液は「量」も大切ですが、「質」も重要になります。
さらさらの唾液が減ると、口腔内の自浄作用が大きく下がります。
3. 今日からできる“唾液を増やす対処法”
① 唾液腺マッサージ
耳下腺・顎下腺・舌下腺を指でゆっくり押すだけで、
分泌が促されることが科学的に確認されています。
例:顎の骨の内側を円を描くように優しく押す
→ 1回3分、1日2〜3回を目安
② よく噛んで食べる
単純なの事ですが効果は高い方法です。
噛む刺激は唾液腺を最も強く活性化します。
食事中に「30回噛む」を意識しましょう。
特におすすめ:
- するめ
- ナッツ
- ごぼう・れんこん
- 玄米
③ 水分補給の習慣化
体の水分が不足すると唾液量も減ります。
カフェインの摂りすぎには注意し、水や麦茶をこまめに。
④ 口呼吸の改善(鼻呼吸の訓練)
- あいうべ体操
- テープで口を軽く留める(就寝時の専用品)
- 鼻づまり治療
は特に効果的です。
⑤ 食いしばり・歯ぎしりの改善
噛みしめは唾液腺周辺の筋緊張を高め、唾液量を低下させます。
ナイトガード(マウスピース)は有効な対策です。
歯ぎしり食いしばりをなくすのではなく、それらが原因で歯や歯ぐき、顎関節の負担を少なくするためのものです。
自分でコントロールできるところは、意識してくいしばらないようにしていきましょう。
⑥ キシリトールガムで唾液腺を刺激
ガムは唾液分泌量を最大10倍以上に増やすと言われます。
虫歯予防のためキシリトール100%製品がおすすめです。
⑦ ドライマウス専用の保湿剤を使う
- 保湿ジェル
- 保湿スプレー
- 口腔用の保湿洗浄剤
これらは病院でも推奨されている安全な製品です。
4. 歯科医院でできる“専門的なドライマウス対策”
① 唾液検査
唾液量・粘性・pHなどを測定し、減少の原因を分析します。
② PMTC・バイオフィルム除去
乾燥があると細菌が増えやすくなるため、
定期的なプロのクリーニングは必須です。
③ 口腔機能(舌・筋肉)の評価
舌が弱いと、人は自然に口呼吸になります。
筋トレ(MFT)で改善します。
④ 薬剤によるドライマウスの場合の生活指導
服薬状況と症状を照らし合わせ、
主治医と連携することもあります。
まとめ:唾液は“健康を守るバロメーター”です
口呼吸
ストレス
加齢
薬の副作用
全身疾患
これらは唾液を減らす原因となります。
しかし、適切な対策をすれば唾液の量は十分改善可能です。
「最近、口が乾く…」
「口臭が気になる」
「食事がしづらい」
このような症状があれば、早めの歯科受診をおすすめします。
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