コラム
2025年11月10日
奥歯がないと食事はどう変わる?噛む力と健康への影響
栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。
「全部の歯があるときと、第一大臼歯までしかないときの咬合力の差」について書いていきたいと思います。
論文のデータからの推測
咬合力と残存歯数の関係
- 咬合力は残存歯数が1本増えるごとに平均して約12〜15N増加
- 全体モデル:B = +13.8(p<0.001)
- 年齢群別:70歳群では B = +15.9
- 男女別:男性 B = +15.6、女性 B = +11.8
全部の歯がある場合と第一大臼歯までしかない場合の仮定比較
● 人の永久歯の本数(通常)
- 全部の歯がある=28本(親知らずを除く)
- 第一大臼歯まで=上下左右の第二小臼歯より後ろ(第二大臼歯、第三大臼歯)がない
→ 4本の第二大臼歯(#7)+4本の第三大臼歯(#8)=最大8本喪失
● 想定される残存歯数の差:28本 vs 20本(−8本)
● 咬合力への影響(B = 約13.8〜15.9 N × 8本)
→ 差は 約110〜127 N 減少と推定されます
咬合力の実測平均値との比較(参考値)
- 70歳男性(ベースライン):平均咬合力 711 N(対象者)
- 減少後の予測:711 N − 約120 N ≒ 590 N
- 約15〜20%の低下と見積もられます
補足:第一大臼歯の役割
- 咬合力の大半(最大咬合力部位)は第一大臼歯部に集中していることが既知
- 第一大臼歯まで歯が残っていれば、咬合支持の機能的には比較的維持される
- ただし、奥歯(第二大臼歯以降)がないと咀嚼効率は明確に低下する
結論(要約)
| 比較条件 | 想定残存歯数 | 咬合力の差(推定) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 全部の歯あり | 28本 | 基準値(例:711N) | 最大咬合力 |
| 第一大臼歯まで | 約20本 | 約110〜127N低下 | 約15〜20%減 |
第一大臼歯までは比較的咬合力を保てるが、奥歯(第二大臼歯以降)の喪失は100N以上の咬合力低下に繋がる可能性があると考えられます。
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