ストレス解消にガムを噛みましょう
栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。
いつまでも、小豆バーをかめるような歯になるために、お口の知識を取り入れましょう。
久しぶりに来院して、先週腫れて、先月から腫れたところ以外が噛むと痛くて、3カ月前に詰め物が取れて、半年前から歯がしみて、一年前から入れ歯の具合が悪くて、最近歯が揺れているところがあるからすぐに治してほしいといわれることがまれにありますが、これらを一気に直すことが無理なことがほとんどです。
何が原因で、このような状態になっているかを診査して、原因を除去しないとまた症状が出るためです。
気になるところがありましたら、早めに治療を受けましょうね。
皆さんガムをかむ効果についてお話しさせていただきます。
ガムを噛むことはストレスと不安の軽減することいる文献があります。
そして、ガムを噛むことは短期記憶の改善にも役に立つともいわれています。
この文献はガムを噛むことによるストレス、不安、うつ、自己、試験に対する効果を目的としておこなわれています。
100名の学生に対して行っています。
19日間の長期ガム咀嚼を行った群と、7日間の短期ガム咀嚼を行った群において、うつ、不安、ストレスに関する項目では期間終了後のスコアが開始前よりも有意に高い結果となりました。
self-focusedのスコアに関して、長期咀嚼群では終了後には開始前より高くなったものの、両者に有意差は認められませんでした。
長期咀嚼群における学業上の成功の平均スコアは他の群よりも高くなりました。
これを見ると、試験前に成績向上とストレス克服のためにガムを噛むことが推奨できますね。
虫歯にさせないためには、キシリトールがいいですが、あまり使用するとおなかが緩くなるので注意が必要です。
しかし、長期間集中させることが困難な学生にはチューインガムは推奨されないといっています。
さらに、習慣的にガムを噛む人々はストレスが少ないと報告している文献もあります。
また、チューインガムは不安の軽減と関連するという文献もあります。
さらも、ストレスの軽減についても報告されています。
しかし、軽減しなかったという報告もありますので、個人差や実験方法により差が出るのでしょうか?
他の文献にある、ガム咀嚼の量の効果としてストレスの軽減について書きます。
チューインガムは有意な注意力の向上と不安、ストレス、唾液中のコルチゾールの減少と関連するといわれています。
ガムを噛んだ群は全体的なパフォーマンスが向上しました。
大学教育だけでなく、学校や社会においても試験は重要な理解を示すファクターの一つと考えられます。
試験への不安は、身体的、心理的な変化を起こし、試験中のパフォーマンスに負の影響を与えるでしょう。
教育や医療の現場で、看護学生の成績やQOLに影響を与えるストレスに直面することがあります。
集中力、注意力を高め、不安やストレスを軽減する方法の1つにチューインガムがあります。
チューインガムのストレス軽減効果に関する神経的なメカニズムには、視床下部、下垂体、副腎系と自律神経系活動に影響する前頭前皮質が含まれるといわれています。
パラフィンワックスを噛ませることにより急性の心理的ストレス因子のマーカーが減少する事が最近報告されました。
そのため、チューインガムは急性のストレスが負荷されている間の心理に、一貫して良好な影響を与えることができました。
結果として、チューインガムは、ストレスの感覚入力の減少、および脳のストレス情報の抑制の維持に関与していることが示唆されたようですね。
チューインガムにより脳の微小血管における血流量が増加し、セロトニン作動性ニューロンの賦活化するのかもしれないとも言っています。
したがって、うつ病の患者にチューインガムで介入することは、脳の微小血管血流量の増加とセロトニン作動性ニューロンの活力を与え、心の健康の維持に有利かもしれないという報告があります。
そのため、チューインガムはうつに良い影響があるとここでは述べています。
特にストレス負荷状況において注意力と集中力を刺激するという報告があります。
この効果は、チューインガムによる脳の酸素化とグルコースの運搬による脳活動量の向上と関連し、記憶力が改善すると考えられています。
チューインガムによるストレス、不安、うつの低下に加えて認知面への効果が報告までされています。
チューインガムは迷走神経を刺激することによりリラクゼーション効果があるといわれています。
社会人だけでなく、学生にも沢山の責任があります。
試験とキャリアへ試練は、かなりのストレスとなるでしょう。
加えて、学生寮にいる学生が、雑多な場所にいると集中力が問題となります。
この状況はストレスと不安の増加を引き起こしますよね。
ここで、チューインガムをかむことにより、脳前頭領域への血流量の増加と脳活動量の増加が起こります。
酸素化した血液とグルコースが、認知する力を向上させるというわけです。
チューインガムをかんでいる時の海馬と海馬傍回の活動は記憶機能に関連し、集中力を高めストレスや不安を軽減するとも考えられています。
さらに、短期記憶の改善にも寄与しているとも言われています。
上の結果は、以下の実験によるものです。
チューインガムの不安、ストレス、うつ、自己注目、試験への効果を調査しました。
顎関節に異常を認めず、毎日30分以上ガムを噛むことができる看護学生3年生250名を対象としています。
250名から100名を抽出し3群にわけます。
34名を長期ガム咀嚼群、33名を短期ガム咀嚼群、33名をコントロール群に設定します。
学生は性別と成績によりまず分類されます。
全ての階層が同じ数になるように調整します。
その後学生はランダムに3群のどれかに割り振られます。
かなりの人数を集めていますね。
以下の質問表2種類を使用しています。これによりストレスや不安などの定量化をしています。
うつ病不安ストレスの尺度
自己焦点を当てた尺度
10月と11月にデータを採取しています。
シュガーレスマスティックガムを介入として使用しています。
シュガーレスガムを選択した理由は脳グルーコースレベルに影響を与えないようにするためです。
そうですね、糖分を脳に与えることによって活性化しても意味がないから、噛む行為により変化を見るた目なのでしょうね。
長期咀嚼群は試験14日前にシュガーレスガムを与えられました。
最低でも30分はガムを噛むように指導されました。ガムを噛む期間は試験終了までの2週間です。
最初の質問に答えてから5日目から19日目の2週間ということになります。
短期咀嚼群は試験2日前から試験終了時までガムを1日最低30分噛むように指導されました。
コントロール群はガムを噛むことを禁止されました。
ガムを噛む時間は以前の研究を参照したようです。
ショートメッセージを毎日送り管理をしたそうです。
試験開始前に2回目の質問表回答、試験が終わってから3度目の質問表に回答してもらいました。
それぞれの群の平均値を群間で比較しました。
結果
社会人口学的な要因に関して3群間で有意差は認められませんでした。
3群間におけるガム咀嚼効果に関する検討ですが、うつ、不安、ストレス、自己注意において、3群間には全て有意差を認められませんでした。
しかし時期による各群における比較では全ての群に有意差を認められました。
群と時間の相互作用においては不安と自己注意が有意差を認められました。
長期間咀嚼群:うつ、不安、ストレス、自己注目の全項目において1回目の質問表記載時が2、3回目の質問表記載時よりも有意に高い値を示しました。
短期間咀嚼群:うつと不安は1回目と2回目で有意差なしです。
1、2回目と3回目とは有意差有りでした。ストレスの1回目は2、3回目より有意に高い結果となりました。
self-focusedに関しては全ての時期において有意差を認めませんでした。
コントロール群:うつ、不安、ストレスに関しては全ての時期で有意差を認めませんでした。
self-focusedに関しては1、2回目が3回目よりも有意に高い結果となりました。
テストの成績:長期咀嚼群(76.5±4.1)は、短期咀嚼群(72.3±8.1)、コントロール群(72.7±9.3)と比較して有意に高い成績となりました。
考察
考察から試験開始15日前のガム咀嚼という謎の群がでてくるのですが、文脈から長期ガム咀嚼群の事を指していますので、おそらく試験開始9日前の間違いではないかと思います。
各群間で4項目に有意差がなかった事から、短期ガム咀嚼でも有効だろう、ということは最低でもテスト2日前からガム咀嚼を始めれば充分にストレスや不安、うつのレベルを下げる事ができるのではないかという考察をしています。
ただし、本研究で成績が向上したのは試験開始9日前から14日間ガムを噛んだ学生なので、短期記憶の向上による成績の向上を図るなら試験開始のある程度前からガム咀嚼を起こって継続する必要があるとも考察しています。
実験に参加していただいた方には感謝ですね。
結構面倒なことですから、このような研究を重ねることにより、私たちのよりよい生活を得ることができます。
他の研究においてもガム咀嚼で成績が上昇したという報告がありますね。
しかし、授業中やお話ししているときはやめた方がいいです。
相手に不快な思いをさせてしまう可能性がありますから。
仕事中にガムを噛んでる方がいたら、もしかしたらストレスが溜まっているのかもしれません。
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