矯正研究会 ウェブ開催の研修
宇都宮市兵庫塚町の歯医者 歯周病専門医の山之内です。
歯周病専門医がなぜ歯科矯正について研修するのと思われたかもしれません。
歯周病治療と歯科矯正は切っても切れない関係にあります。
矯正の専門の先生は、軽度の歯周病でも歯肉が薄いと
矯正治療中に歯肉が下がることは知っているので
嫌がる方が多いと思います。
前もって、歯肉が下がるとこと説明していても、
どれくらい下がるかわかりませんし、
金属やワイヤーを付けるので、磨きにくい環境になります。
そのため、歯周病の再発や進行する可能性が高くなります。
といって歯並びが悪い状態をそのままにしていても磨きにくいですし、
歯周病が進行しやすくなり、結果、予後が悪くなってしまいます。
歯周病がある方が矯正する際は、特に審美というより機能や悪くなりにくいお口の状態を改善するつもりで行ったほうがいいかもしれません。
歯周病になっていると、歯を支えているあごの骨が溶けているため
歯並びと整えたとしても、歯と歯の間に隙間が空いてしまうことがほとんどです。
その間を埋めようとすると、被せ物か詰め物をするしかありません。
そうなってしまうと、磨きにくくなってしまいます。
また、被せ物をすると歯を削ることになってしまいますので、
お口の健康という点ではいいとは言えません。
そのような場合は、矯正の先生とよく相談の上決めてください。
今回の講演の研修会の矯正治療は、
お口の機能の悪くなることを治すことが目的です。
子供のうちから管理することで、永久歯をできるだけ抜歯しない。
単純な形なので、子供にやさしい装置。
この研修会の矯正治療の考え方は、こどもであれば成長発育を助ける治療と考えています。
審美より健康なかみ合わせを作って、お口から全身の健康を考える矯正治療です。
矯正治療の間も、ただ矯正をするだけでなく、
舌のトレーニングや寝かた、態癖と言われる悪習癖を改善しながら治療を促します。
小児科や産婦人科の先生や一部の矯正科の先生からは
3歳までおしゃぶりは必ずつけて、3歳になったら絶対に終わらせなさいと言ってます。
乳歯で開口や歯列不正がそのために出たとしても、3歳までにやめさせていれば
永久歯が生えるときには安定するといっていました。
逆に、おしゃぶりをしないから、舌の筋力が落ちてしまうので、
後にトラブルが発生する可能性高くなると言ってました。
舌のトレーニングは、横の歯が生え変わるまでに、しっかりさせるようにさせましょうとのことでした。
舌の運動は、顎が痛くなるまで動かしてもらいます。
筋肉トレーニングなので、筋肉が痛くなるまで行わないと効果がありません。
一日一回、舌のトレーニングをしてもらいます。
継続しないと効果が現れません。
今行わない子供は、後で結局トレーニングを行うことになりますので、
今行うか、後ほど行うかの違いなので、舌のトレーニングは早めにやっておくほうがいいでしょう。
舌の力が強いと、下あごの歯は内側から生えてくるので、
下あごの横の歯が生えてくるとき、舌の力で外側に押すので
歯の入るスペースが少ないときに頬側に押し込んで
他の歯を入るスペースを補ってくれます。
場合によっては、永久歯が生える前から行っていれば、
舌のトレーニングだけで歯並びが改善することもあります。
リスクゼロでいいことしかありません。
ぜひ、お子さんに舌のトレーニングを行ってください。
今回、発表された先生んの予演会を行った時のブログです。