メインテナンス リグロス 再生治療 歯周病
2022年10月25日

歯周病治療 再生治療 骨補填材の併用

 宇都宮市兵庫塚町の歯医者 歯周病専門医の山之内です。

歯周組織再生療法、骨補填材との併用について書いていきたいと思います。

保険で認可されている再生治療に、リグロスを使用した方法とGTR法があります。

GTR法で保険で認可されている材料には、保険治療で行う場合、認可された一部のものしか使用することができません。

現在、歯周組織再生治療薬のリグロスという材料がでてきました。

日本独自で、歯周病に特化した再生治療薬となっております。

GTR法とリグロス、一度に使うことはできないかというと、保険治療で一度に両方使用することは保険治療では認可されていません。

実際に使用した結果、さほど差がないという結果もありますので混合する必要性がないと思われます。

そのほかに、自家骨(自分の骨)を使用する方法があります。

自家骨移植は、ゴールドスタンダードと言われ、20世紀半ばから行われた治療法です。

自家骨を使用する方法は、歴史が長くエビデンスもあり予後がいい場合が多いです。

骨の中に様々な成分があり、再生させるのに役立ちます。

欠点は、多くの量をとることができないという点です。

歯周病が進行させないようにすることが最も重要ですが、

進行した場合はこのような治療法もありますので担当の先生と相談してみましょう。

歯周病のレントゲン写真

リグロス+骨填入後 ⇩

リグロスと骨補填材を使用した レントゲン写真

上記の症例では、前医にてブリッジが入っているのでブリッジを外さず、歯周病治療を行います。

歯周病治療の再生治療を行うとしても、しっかりとした歯周基本治療を行うことが重要になります。

歯石の除去や歯ブラシ歯間ブラシの説明などにより、お口の細菌のコントロールをしっかりと行います。

このコントロールが不十分ですと、再生治療したとしても再発してしまうこともあります。

リグロスの利点と欠点なのですが、

リグロスの利点は、

すべてではないのですが、保険治療で行うことが出来ます

骨の再生が通常の歯周外科より予後が良い

骨の造成が9か月くらい続くといわれています

欠点として

外科治療が必要です

術後腫れる可能性が高いです

インプラント部は、保険治療で使用できません

以上が利点と欠点です。

上記の方は、

術中時間は、40分程度です。

術後、やや腫れましたが痛み止めは服用しませんでした。

治療回数は、術日、消毒、抜糸、クリーニングと4回程度です。

それ以降は、定期的なメインテナンスを行いますので、1~6か月毎に歯科健診のメインテナンスを行います。

どのような治療を受けても、必ず定期的なメインテナンスを受けてください。

定期健診を受けてなかったばっかりに、歯周病が再度進行し歯が抜けてしまった例もあります。

あなたのお口の健康を守るためにも、定期的な健診を受けてくださいね。

最近の研究では、条件によりリグロスと骨補填材を使用したほうが、骨の回復量が高くなる論文もあるので

骨補填材を使用も検討したほうがいいかもしれませんね。

今回は、再生治療と骨補填材についてでした。

やまのうち歯科医院

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