コラム
2022年05月17日

花粉症免疫療法薬と歯科治療の注意点

栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です

花粉免疫療法薬と歯科治療について書いていきたいと思います。
口呼吸の原因の一つとして、アレルギー性鼻炎があります。
アレルギー物質の一つとしてスギ花粉などがあげられます。
アレルギーを改善させる、薬物療法といわれる内服薬や点鼻液による治療は、あくまで症状に対する薬であり、半永久的な体質改善を得ることはできない治療です。
それに対し舌下免疫療法は、症状の長期寛解を得ることができる可能性のある唯一の治療法です。
これは花粉症の治療に行うアレルギー免疫療法という方法のひとつで、アレルギーの原因となるものを徐々に与え、抵抗力をつけるという方法です。
他には皮下注射を行う皮下免疫療法があります。
舌下免疫療法は口にアレルギーの素を含み、少しずつ濃度を上げながら抵抗力を高めていく方法です。
舌の下から吸収することで、顎の下左右にあるリンパ節にアレルギーの素が届きやすくなります。
皮下注射も舌下療法も2~5年くらいの長期間の治療が必要です。
長期間かかるため、その間歯科の治療は応急治療か外科治療を行う際は、担当の先生に絶対確認する必要があります。
以上のように最近、メジャーになってきました花粉免疫療法ですが、意外と知られていないのは歯科治療の外科治療についてです。
現在日本で保険診療を行える舌下免疫療法は、スギとダニの2種類のみだそうです。
細かいことは、耳鼻科の先生に聞かれるといいかと思います。
舌の下に置くとすぐに唾液で溶けてなくなる舌下免疫療法薬シダキュアは、抜歯時に窒息死する危険があると報告される重大な副作用があります。
これは特に外科治療の抜歯や歯周病外科処置全般において窒息の危険性があります

シダキュアはメーカーからも抜歯や外科処置に関して注意書きがありますが、この情報は必ずしも医科や歯科で周知されているわけではありません。
歯の交換時期に行うこともありますので、注意が必要になります。
「スギ花粉症におけるアレルゲン免疫療法ガイドライン」において歯科治療中、ロ内炎、口腔内外傷の場合には、投与は一時中止が望ましいと記載されておりますが、何日中止するかは主治医の先生のご判断になりますので、外科処置をする前に医師と連携して行う事が大切です。
シダキュアの販売開始が2018年ということもあり、歯科大学教育でも十分に取り上げられていません。
歯科医師全体としてもまだ認知されていない事が多いので、偶発事故が出ないか危惧されています
これから行う予定の方、現在行っている方は必ず以下だけでなく歯科医院にてお口の悪いところを治してから行うと心配が少ないかと思います。
そのほかに、矯正治療のブラケットという金属によって、頬や下に傷を作りそこが腫れたという例もあります。
特に、下顎の抜歯の際には慎重に行う必要があるといわれています。
何年も続ける治療なので、親御さんも担当の先生から抜歯などについて注意されたことを忘れてしまっていることもあるので、歯科医の先生も注意が必要になります。
医科の先生によっては、歯が多少ぐらぐらしても無理に抜かないで、自然に抜けるまで待つようにと言っている先生もいらっしゃいます。
抜歯後の副作用は細かいデータはありませんが、5%くらいで副作用があるといわれています。
これはかなり高い数値と言っていいと思います。
抜歯や歯科治療を行う際は、
担当の先生と相談の上決めてくださいね。

やまのうち歯科医院

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