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2018年08月17日

70代からの歯牙移植 

宇都宮兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

今回は、歯牙移植について書いていきたいと思います。

歯牙移植の成功率を左右させる要因には年齢があります。

移植する歯が未完成で且つある程度の根の長さがある状態だと成功率も予後も非常に高くなります。

しかしながら、高齢になればなるほど成功率は下がると言われています。

10代の歯牙移植成功率はほぼ100%というデータもあります。

では、成功率が低いと言って行わない理由になるでしょうか?

虫歯や歯周病、根の治療など100%の成功率ではありません。

だから、そのまま放っておきましょうとはなりませんよね。

メリットとデメリットを考え、その上で治療を行っていくと思います。

この症例では、右上の親知らずあったため、右下の歯に移植を行うことになりました。

歯を抜くことが悪い治療ではありません。

また、無理に歯を残すことが良い治療とも限りません。

あなたにあった治療法を受けるためによく担当医と相談をしましょう。

治療前

移植後

上記の例は、左右の奥歯が破折してしまい

抜歯する以外の治療法がありませんでした。

その上、噛むと違和感があるのでかみずらい状態が一年以上続いたそうです。

今回は、右上に親知らずがあるので、

親知らずを使用し、右下の奥歯に移植を行うこととしました。

親知らずを使用する場合は、保険治療が出来ますが、

それ以外の歯を移植歯に使用すると保険外になることがあります。

また、再生治療剤などを併用すると保険外になることもあります。

その点は、担当の先生と相談してください。

治療時間は、一時間かからないことがほとんどです。

移植後、次の日消毒と症状の確認を行います。

1週間後以降に糸を取ります。

数週間後に根の治療を行い、被せ物の治療へと行きます。

全部終了するまで数か月程度で終了となります。

左下の破折した部位は、インプラント治療となりました。

移植の治療中に左下のインプラントを埋めたので、

移植が終了して噛めて、左下のインプラントの被せ物にすぐに移行しました。

どの治療がいいというわけではありません。

すべての治療には利点と欠点があります。

よく考えて決めましょう。

歯牙移植は40歳代を過ぎると成功率がだんだん低くなっていくとのデータがあります。

しかしながら、使用しない親知らずを使用し、失敗しても他の治療が出来ますので

外科治療を行わなければいけない点を除けば

体の負担が少なくて済む方法かと思います。

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