ホワイトニングを行っても 歯の色が気になる方に
今回は、ホワイトニングとラミネートべニアについて書いていきたいと思います。
他の症例でも書いていきましたが、
神経の治療をすると、歯は黒ずんでしまいます。
健康な歯の中には細かい血管が入り組んでいます。
血液が歯の中に通っていることによって、歯に栄養が運ばれ代謝することができます。
神経を取ってしまうと、中の血管もなくなってしまうので、歯の中で代謝の働きがなくなります。
神経をできるだけ残しましょうと言っているのはこのためです。
そうなると血液成分や組織の変性物が新陳代謝されず、古い変性物質が歯の内部の細い管に沈着していきます。
古いコラーゲン様物質がたまっていくと、歯は時間とともに褐色〜黒色に変色していきます。
特に血液中の鉄分が象牙細管に入り込むと、色が黒くなっていきます。
これは、歯をぶつけた時にも起こる現象です。
歯の中から黒くなってしまった場合は、外からホワイトニングをしても、
ほとんど白くなることはほとんどありません。
上記の場合は、ウォーキングブリーチという方法で、歯を白くしていきます。
他の例でも書いたように、
ホワイトニングの欠点は、必ず自分の望んだ色にはなるわけではないことです。
ホワイトニングしたのち色が気になる、
しばらくしたら色が戻ってきたのでやり直したいなどということがあります。
治療前
治療後
上記の症例は、
4年前にオフィスホワイトニングを行ったのですが、
しばらくしたら色が暗くなってしまったのと
詰め物が変色してきたのも相まって、
ラミネートべニア治療となりました。
向かって左の歯は、8年ほど前に他医院にて
セラミックで被せ物をしたところです。
他の天然の歯が黄色くなっていますが、変色しないので目立ってしまってます。
そのため、向かって右の歯が黄色くなって変色しているのが余計目立ってしまってます。
同じように、かなり白い色にしてしまうこともできますが、
他の歯とのバランスや、下の歯とのかみ合わせのこともあり
ラミネートべニア治療となりました。
かかった回数は、
1回目 形を整え型を採る
2回目 試適と調整
3回目 試適と調整とセット
反対側とのかみ合わせもあり、この方はスプリントというマウスピースを作成しました。
治療費は、5万円(税込5.5万円)となっています。
利点としては、
削る量が最小限度で済みますので、歯に対するダメージが比較的少ない
ホワイトニングと異なり、色を合わせることが出来る
欠点としては、
以前よりはがれにくいとはいえ、過度な力がかかると割れたり取れたりします
少ないとはいえ、歯を削る必要があります
などが挙げられます。
ホワイトニングを行ったけど、歯の色が気になる方や先天的に歯の形態や色が暗い方にはラミネートべニア治療はいいかもしれません。
どの治療についてもいえることですが、治療を行う際は、担当の先生とよく相談の上決めてください。
手間はかかってしまうかもしれませんが、ホワイトニングを行ってそれでも気になる場合はラミネートべニア治療もいいかもしれません。
今回は、ホワイトニングとラミネートべニアについてでした。