CT/MRI画像の最大活用と診断戦略 インプラント研修会
栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。
インプラント研修会の内容、CT/MRI画像の最大活用と診断について書いていきます。
インプラントに興味がある若い衆は、どうしても外科治療や技術に傾倒しがちになると思います。
ただし、知識がなければ外科治療は暴力になってしまいます。
- 画像撮影時の目的設定を明確にし、必要な情報のみならず、全体構造を漏れなく把握する。
例えば、歯根の状態、周辺骨の吸収・硬化状態、血管走行など - 取得後は、どの断面がどの解剖学的指標に対応するかを正確に理解し、診断漏れや誤解釈を防ぐ。
- 立体再構成画像や複数の断面画像を用いることで、3D的な走行や構造を把握し、治療計画に反映する。
- 検査の適正利用、医療資源の無駄を避けるため、画像撮影の正当化とその後の活用方法を十分に検討する。
取り組み
CTおよびパノラマ画像の撮影パラメーターを再確認し、断面変換の精度向上を図る。
上顎および下顎の解剖学的構造に関する内部勉強会を開催し、実際の症例と照らし合わせた画像解析手法を共有する。
インプラント適用部位における脆弱部位や血管走行のリスク評価手順を見直す。
撮影画像の正当化に関するガイドラインを整備し、撮影前後のチェックリストを作成する。
MRIとCTの各種画像診断の利点と限界を整理し、症例毎に最適な検査手法を選定するためのシミュレーションを実施する。
顎骨・解剖学的特徴と臨床応用に関する整理
1. 顎骨の発達と変化
- AI技術と解析の進展により、顎骨の形態変化が時系列で評価可能。
- 加齢により骨量が減少し、骨の長さが半減する可能性も示唆(70~80歳)。
- 顎骨の加齢変化はインプラントや義歯設計に大きく影響。
2. 眼球のサイズと顔貌認識
- 成人後の眼球サイズは一定 → 顔面のバランスにおける基準点。
- 神経系の発達と連動した認知に関与。
- 顔面外科・審美歯科において、眼球と顔の均整が重要な評価指標。
3. 顎骨の構造と麻酔への影響
骨構造
- 上顎骨は多孔質で血流が豊富 → 局所麻酔の浸透が良好。
- 下顎骨(特に皮質骨)は緻密で孔が少なく、麻酔効果が出にくい。
骨膜
- 骨膜は栄養供給路かつ感覚伝導路であり、手術時に損傷すると疼痛や炎症の主因。
4. インプラント治療における臨床的注意点
- 出血の有無は骨の生理的反応性の指標。
- 骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネート系等)使用患者では、抜歯・インプラント前の骨状態評価が必須。
- **麻酔法の選択(伝達 vs 浸潤)**は、部位と骨質に応じて柔軟に対応。
5. 骨内神経・血管の解剖と管理
- オステオン構造を介し、血管・神経が分布。
- 下顎管・オトガイ孔・舌神経などの走行は、術前CTでの詳細な把握が必須。
- ドリリング時の骨膜損傷が術後疼痛・出血の主因 → 微細操作の習熟が必要。
6. 顎関節の構造と力学
- 顎関節は唯一の滑走関節であり、開口・咀嚼において高負荷を受ける。
- 関節軟骨は線維軟骨 → 柔軟性に乏しいため、治療には慎重な管理が求められる。
7. 咀嚼・嚥下と軟部組織の連動
- 舌骨・咽頭軟骨・喉頭筋群が嚥下反射を統合制御。
- 誤嚥防止には、閉口保持・咀嚼運動の正確性が基本。
- 高齢者や神経疾患患者では、舌骨上筋群の筋力低下が嚥下障害に直結。
8. 教育・実習における応用
- 模型・CT・3Dソフト・マイクロスコープを活用した術前トレーニングの充実が、成功率向上に寄与。
- 出血量や骨膜の評価が、術中から術後までのリスクマネジメントに直結。
9. 上顎骨の詳細解剖と臨床応用
骨構造と上顎洞
- 前頭突起、口蓋突起などの主要構造が連結。
- 上顎洞(副鼻腔)は粘膜を介し鼻腔機能と連動。
→ サイナスリフト時には粘膜破損に要注意。
神経分布
- 上顎神経(V2)は、眼窩下神経を含む3枝に分岐。
- 微細な枝分かれ(中条思想史など)も臨床的に重要。
血管系
- 向上思想動脈、眼下動脈、翼突筋静脈叢を含む立体的な血流分布。
- 骨移植やインプラント時の出血コントロールに必須知識。
10. 解剖変異とセプター構造
- セプター(上顎洞隔壁)は術野を複雑化 → CTでの事前確認が不可欠。
- 骨量の減少は、構造安定性を著しく低下させる。
11. X線撮影技法とその精度
- 平行法は画像の歪みが少ないが、撮影困難部位あり(特に日本人の頭蓋解剖)。
- 二等分法では、角度誤差が画像の誤診につながるリスクあります。
- 正確な位置合わせ・角度保持の技術熟練が必要になります。
12. 今後の実施計画
骨膜および出血状態の再評価プロトコルについて。
麻酔効果と骨活性の評価基準をアップデートを行う。
骨粗鬆症治療歴のある患者への対応手順強化の連携。
神経保護を目的としたマイクロサージェリー技術研修の実施。
CTによるセプター・血管・神経の詳細評価の標準化と精度の向上。
以上が知識を得たところと、方針になります。
ただ、受けただけでなく参考にして研鑽していきたいと思います。
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