高齢者の「フレイル」にご注意ください
栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院 院長の山之内です。
高齢者のフレイルについて書いていきたいと思います。
大型連休も終わり、沖縄はすでに梅雨入りしましたね。
これから全国的にジメジメした季節になりますが、気持ちは明るく過ごしていきたいものですね。
今、みんなの気持ちに暗い影を落としている新型コロナウイルス。
少しずつ自粛解除の動きとなってきていますが、まだまだ油断できません。リスクが高いとされているため、家に閉じこもっている高齢者も多いと聞きます。
周囲の方とのつながりが減り、一日中TVを見ていたり、動かないのでお腹も空かず、食事を抜いてしまったり…。
そんな生活が続くと次第に身体の動きが低下し、心のバランスが崩れ、今までできていた散歩や活動がおっくうになったり、疲れやすくなったりします。
これをフレイル(虚弱)といいます。フレイルが進むと、感染症なども重症化しやすい傾向があります。
実は、お口の健康は身体全体の「フレイル」に大きく影響を与えます。
お口のフレイルを「オーラルフレイル」といいます。
食は元気の源です。
外出がしにくい今だからこそ、意識的に体を動かし、3食しっかり食べるようにしたいものです。おしゃべりをしてお口の筋肉を動かすことも立派なフレイル対策です。直接会いに行けなくても電話をしたりして、積極的にかかわって助け合いましょう。
高齢者のフレイルとは、年齢とともに身体的・認知的な機能が低下し、日常生活動作が困難になる状態のことを指します。フレイルは、一般的に高齢者の健康状態が悪化した結果として現れます。
フレイルの主な症状には、筋力低下、疲労、萎縮、身体機能の低下、認知機能の低下、栄養不良、そして抑うつ症状などが含まれます。これらの症状が重度になると、高齢者は独立した生活を送ることができなくなることがあります。
フレイルは、高齢者の生活の質を著しく低下させ、入院や死亡率の上昇と関連しています。しかし、フレイルの進行を遅らせるためには、適切な栄養摂取や運動、認知療法、そして社会的交流などの介入が有効であることが示唆されています。
高齢者のフレイルは、現在の高齢化社会において重要な課題であり、予防や早期発見、そして適切な介入が求められています。
オーラルフレイルは、高齢者における口腔機能の低下に伴う身体機能の低下や認知機能の低下を指します。
具体的には、嚥下機能の低下、口腔乾燥症、歯周病、口内炎などが原因となり、栄養不良や転倒、認知症などのリスクが高まる状態を指します。
オーラルフレイルは、高齢化社会が進展する中で、ますます注目を集めています。
予防や早期発見、適切な対応が重要です。予防的な取り組みとしては、口腔ケアの徹底、バランスの良い食事、適度な運動、ストレス管理などが挙げられます。
また、オーラルフレイルが疑われる場合は、歯科医師や介護福祉士、栄養士などの専門家に相談し、適切なケアを受けることが重要です。
定期的な口腔検診や適切な歯科治療も重要です。また、認知症などの場合は、家族や介護者のサポートも必要です。
フレイルになる前のことをプレフレイルと言います。気になる方は下記をクリックしてください。
プレフレイルと健康について