コラム
2021年11月10日

歯科Q&A 歯周病は、なりやすい人はいますか?

宇都宮市兵庫塚町の歯医者 歯周病専門医の山之内です。

今回は、歯周病になりやすい人となりにくい人について書いていきたいと思います。

家族が歯周病で歯がなくなって入れ歯になったので、

私も歯周病になりやすいですかとおっしゃる方がいます。

結論から言うと、歯周病になりやすい方はいらっしゃいます。

なりやすい要因は、大きく分けて局所的原因と全身的要因があります。

前者は歯周病菌の質と量、歯並びや口呼吸の有無や唾液の量が影響しますし、

後者は生活習慣(喫煙など)や歯周病を増悪させる病気(糖尿病など)、遺伝的疾患など、

様々な要素が関わって歯周病にかかり易くなります。

なので、歯周病になりやすい方は治療後、短いメインテナンス期間にして、

徹底した予防することが大切になります。

早い方ですと、10代後半に歯周病に発症することがあります。

侵襲性歯周炎と言われる歯周病です。

家族に、歯周病で歯を抜いたことがある方は、歯周病のリスクがあるかもしれません。

歯周病の要因には、局所的因子と全身的因子があります。

 

歯周病になりやすい方の局所的なお口の中の要因は、

顎の骨が薄い場合などによる歯周病の進行になりやすい状態

歯列不正や歯根の形態によるお口の中の磨きにくい状態

歯ぎしりや食いしばりなどによる悪習癖など

 

歯周病になりやすい全身的因子には、

遺伝的要因によるもの

内科的疾患によるもの:糖尿病、膠原病、リウマチなど

薬剤の副作用によるもの:抗てんかん薬、免疫抑制剤、高血圧症の薬などの薬の副作用
ホルモンの分泌異常によるもの
思春期のホルモンの変化
妊娠によるホルモンの変化
更年期障害
閉経期後の骨粗鬆症
喫煙によるもの

歯周病を増悪させる危険因子として、喫煙したタバコの総蓄積本数が重要視されます。

多ければ多いほど、危険は増大します。

喫煙が歯周組織に与える悪影響のおもな作用は

歯肉への血液の流れが悪くなり酸素や栄養が欠乏したり、老廃物の除去がうまくいかなくなります。

歯肉が線維化し、出血など歯周病の典型的な症状が出にくく、手遅れになりやすくなります。

白血球の機能の抑制により、細菌と闘う白血球の機能が減少します。

歯肉の修復機能に対する悪影響がでて、歯周病の治療に必要な細胞の働きを抑え、歯周組織の回復が遅くなります。

上記に全身的な因子があっても、歯ブラシやフロスなどのお口の細菌をコントロールして、

定期健診による予防治療を行うことによってリスクは軽減することが出来ます。

症状がないからと言って放っておくと進行する可能性があるので、気を付けましょう。

 

その他の局所的因子に口呼吸というものがあります、気になる方は下記をクリックしてください。

口呼吸と歯周病

やまのうち歯科医院

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