「殺菌力のちがいとうがい薬の“細胞へのダメージ”を比較」
栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。
今回は、うがい薬について書いていきたいと思います。
皆さん心配されているのが、うがい薬の効果と同じくらい為害性について気になる方が多くいらっしゃいます。
なので、今回は海外の論文ですがうがい薬の為害性(細胞毒性)について書いていきます。
ただ、当たり前ですが人で実験するわけにはいきませんから、培養細胞についての文献ですので一概に人に対してそこまであるかは不明な点があります。
その点はご了承ください。
下記は、うがい薬の種類とその有効成分について書いてありますが日本にないものが多くあります。
- Meridol(0.011)
有効成分:アミンフッ化物 - Elmex(0.029)
有効成分:アミンフッ化物 - Colgate 2in1(0.187)
有効成分:フッ化ナトリウム - Colgate Plax(0.478)
有効成分:塩化セチルピリジニウム(CPC) - Colgate Optic White(0.534)
有効成分:過酸化水素 - Sensodyne Pronamel(0.577)
有効成分:フッ化ナトリウム - Oral-B Pro Expert(0.638)
有効成分:フッ化ナトリウム - Kloroben(0.766)
有効成分:クロルヘキシジン - Curasept(1.872)
有効成分:クロルヘキシジン - Listerine Cool Mint(2.334)
有効成分:エッセンシャルオイル - Listerine Zero(7.267)
有効成分:エッセンシャルオイル
これは、海外の論文から引っ張り出したものです。
ここで見ると、日本で使用できるうがい薬は細胞為害性が低いものばかりです。
あくまでも、培養細胞レベルのデータなので実際のお口の中の影響とは差があることはご了承ください。
※ 数値が低いほど「細胞毒性が強い(為害性が高い)」
※ あくまで培養細胞レベルの研究データであり、実際の口腔内での影響とは差があります
※「強い=悪」ではなく、目的により使い分けるのが臨床的に正解です
① Meridol(アミンフッ化物)【0.011|為害性 最強レベル】
🔹 特徴
- アミンフッ化物(歯面への吸着性が高い)
- プラーク抑制+う蝕予防
🔹 為害性の評価
- 細胞毒性が非常に強い
- 歯肉上皮・線維芽細胞への刺激性が強い可能性
🔹 臨床での位置づけ
〇う蝕ハイリスク
✕ 歯周病が進行している人・歯肉が弱い人
✕ 長期連用
使用する場合に一言
虫歯予防には良いが、歯ぐきが弱い方には刺激が強め。
② Elmex(アミンフッ化物)【0.029|強い】
Meridolとほぼ同系統
歯面保護能力は高いが、歯肉への優しさは弱め
③ Colgate 2in1(フッ化ナトリウム)【0.187】
🔹 特徴
- 一般的なフッ素洗口
🔹 評価
- フッ素系は歯質強化には良い
- 歯肉への直接効果はほぼない
- 為害性は中等度
🦷 使いどころ
〇虫歯予防目的
❌ 歯周病ケア目的には不十分
④ Colgate Plax(CPC)【0.478】
🔹 CPC(塩化セチルピリジニウム)
- 日本の市販洗口剤にも多い成分
🔹 評価
- 殺菌力はそこそこ
- 歯肉細胞への刺激性あり
- 長期連用で
→ 味覚異常
→ 口腔内のヒリヒリ感
→ 常在菌バランス崩壊リスク
🦷 臨床評価
〇 短期の炎症コントロール
❌ 毎日・長期使用
⑤ Colgate Optic White(過酸化水素)【0.534】
🔹 特徴
- ホワイトニング成分
🔹 評価
- 歯肉・粘膜刺激が強い
- 知覚過敏悪化
- 歯周治療目的では不適
使いどころ
〇 審美目的・短期
❌ 歯周病・知覚過敏のある患者
⑥ Sensodyne Pronamel(フッ化ナトリウム)【0.577】
🔹 特徴
- エナメル質保護設計
🔹 評価
- 為害性は比較的マイルド
- 歯肉への積極的な抗炎症効果は弱い
🦷 使いどころ
〇 酸蝕歯・知覚過敏
❌ 歯周病の改善目的
⑦ Oral-B Pro Expert(フッ化ナトリウム)【0.638】
Sensodyneとほぼ同じ立ち位置
“守る系”であって“治す系”ではない
⑧ Kloroben(クロルヘキシジン)【0.766】
🔹 特徴
- 強力な殺菌剤(歯周病菌に強い)
🔹 評価
- 細胞毒性あり
- 長期使用で
・着色
・味覚障害
・常在菌破壊
〇 臨床的正解
〇 術後
〇 急性炎症期
❌ 2週間以上の連用
⑨ Curasept(低刺激型クロルヘキシジン)【1.872】
🔹 評価
- CHXの欠点(着色など)を抑えた設計
- 歯周外科後・再生療法後向き
使いどころ
〇歯周再生治療後
〇 手術後
〇 短~中期管理
⑩ Listerine Cool Mint(エッセンシャルオイル)【2.334】
🔹 特徴
- EO(精油)による抗菌
🔹 評価
- CPCやCHXより細胞毒性が低い
- 炎症抑制はマイルド
- アルコール刺激あり
使いどころ
〇 メインテナンス期
〇 歯周治療後の維持期
❌ 口内炎・術直後
⑪ Listerine Zero(ノンアルコールEO)【7.267|最も低刺激】
🔹 評価
- 最も細胞毒性が弱い
- 長期使用向き
- 効果はマイルド
使いどころ
〇 毎日の補助ケア
〇 高齢者
〇 歯周病メインテナンス期
日本人と欧米人の口腔粘膜・口腔内の比較では、物理的な構造、色素沈着の傾向、唾液量、および頭蓋骨格の違いにより、大きく異なる特徴があります。
色素沈着の傾向(メラニン)
日本人: 欧米人に比べてメラニン色素沈着が起こりやすく、歯肉(歯ぐき)が茶褐色や黒ずんでいるケースが多く見られます。これは炎症や外傷の後に色素が残りやすいという特徴でもあります。
欧米人: 一般的に口腔粘膜はピンク色をしており、メラニンによる色素沈着は少ない傾向にあります。
2. 唾液の分泌量と性質
日本人: 欧米人と比較して唾液の分泌量が少ない(半分以下)と言われています。
欧米人: 唾液分泌量が多く、乾燥しにくい。
3. 口腔内の解剖・形態(粘膜・顎・歯)
粘膜構造: 日本人は欧米人に比べ、顔面のソフトティッシュ(軟組織)が薄い傾向があり、特に下唇や顎の下でその傾向が研究で示されています。
顎の形: 日本人は前後に短く、側方に広がっている(短頭型)顎骨形態が多く、欧米人は前後長が長く側方が狭い傾向があります。
歯列・歯: 欧米人は顎が広いため歯列も広がりやすく、親知らずがまっすぐ生えやすい。また、エナメル質が厚く透明感のある白い歯であるのに対し、日本人はエナメル質が薄く、象牙質の黄色味が透けて見えやすい(黄色味がかった色)という違いがあります。
4. 疾患の発生傾向
日本人: 口腔粘膜に「咬合線(噛み合わせの線)」や「舌圧痕(舌の歯の跡)」、「色素沈着」、「口内炎(アフタ)」など、外的刺激やストレスが原因と思われる疾患が多く見られるという調査結果があります。
欧米人: 歯周病リスクは高い一方、口腔粘膜疾患の種類は日本人とは異なる傾向がある。
このように、口腔の健康管理においては、唾液が少なくて乾燥しやすい日本人は特に入念なケアが、粘膜の特性においても色素沈着しやすいなどの特徴を理解したケアが必要です。
まとめ
うがい薬は“薬”なので、
目的
期間
口腔内の状態
によって使い分ける必要があります。
うがい薬は万能ではありません。
殺菌力が強いものほど歯ぐきへの刺激も強く、長期使用には向かない場合があります。
歯周病治療では「使う種類」「使う期間」「歯みがきとの併用」が最も重要です。
日本で使用できるうがい薬のほとんどは、海外の製品に比べ為害作用が低いのですが、日本人の粘膜が荒れやすい傾向があるので使用するには注意が必要です。
合わないものはすぐに中止して他の物を使用しましょう。
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