症例紹介

ぶつけた時に起こる 歯の外傷

宇都宮兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

今回は、歯の外傷について書いていきたいと思います。

歯の外傷ってどんなことと思われるかもしれません。

子供の頃転んだりどこかにぶつけた経験はありませんか?

子供の頃の記憶なので覚えてないなんてこともありますよね。

その時に、顔をぶつけてしまった場合、歯からあたると歯の外傷という状況になります。

 

歯の外傷には、歯が欠けたりする破折、

歯がぐらぐら動く動揺、脱臼及び亜脱臼、

歯の位置が本来の場所とはズレてしまう転位、

歯肉の中にめり込んでしまう陥入、

歯が抜け落ちてしまう脱落など、

状態により分けられます。

外傷を起こしやすい時期というのがあります。

つかまり立ちが出来た頃、小学生の低学年で走れるようになった頃などによく見受けられます。

今回は、小学生のお子さんが自転車で転んだことが原因の外傷です。

幸い、頭部やあとが残るような大きな怪我はありませんでしたが、

歯が抜け落ちそうになっています。

外傷の場合で重要なことは、可能な限り早く歯科医院に行くことです。

歯が抜け落ちた場合は、

学校であれば、歯を保存する薬液が置いてある場合もありますが

なければ、コンビニで牛乳パックの中に入れましょう。

コンビニもない場合は、飲み込まないようにして口の中に入れておいてください。

歯をできるだけ乾燥させないようにしていただきたいのですが、水道水はやめてください。

歯との浸透圧が異なり、また水道水の成分が歯にダメージを起こすことがあります。

早く治療を受ければ受けるほど、

予後が良好になることが多く認められます。

治療がうまくいっても、予後を定期的に見ていないと

痛みがなく、歯の根が溶けてきてしまうこともありますので、

外傷後は、最低でも必ず1年以上は検診を受けてください。

回復しているのか、悪化しているのかは注意深く観察する必要があります。

せっかく治った歯も、放置することで気づかないうちにダメージを受けてしまうこともあります。

必ず、定期検診を受けましょうね。

左が術前 右が術後

左が術前 右が術後

上記の例は、

自転車を乗っているとき、道路に落ちている木に当たって車輪に絡み

顔から落ちたそうです。

聞いただけでいたそうですね。

ぶつけた後、40分くらいで歯科医院に来られて、

治療は、1時間程度かかりました。

ある程度問診を取って、家族に細かい状態を聞きつつ

お口の状態やレントゲン等撮影し

麻酔や必要な治療の準備を行うます。

歯の破折片が唇や歯肉などに埋まってないか視診や触診をし、

歯が破折や顎の骨折していないか、ほかの歯もダメージ受けていないか確認します。

抜けた歯とお口の中も洗浄し、歯をもとに合った位置に戻し

かけた歯を修復したのち、歯の固定を行いました。

根が完全に完成していない時期でしたので、

神経の治療をしないで、経過観察を行っています。

症状が出たり、根のあたりが腫れてしまうと根の治療を行うことになりますが、

3か月後、神経の反応があったので、現在も経過観察を追っています。

定期的に、来院してもらい、歯の根の状態を確認する必要がありますので、

症状がないからと言って放置していると根が溶けてなくなることもあるので、

気を付けてください。

外傷を受けた時は、かかりつけの歯医者か、外傷に精通した歯科医院にいかれたほうがいいと思います。

行くときは、必ず電話してから行くといいですよ。

 

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