コラム
2018年06月04日

歯周病学会に行ってきました

栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

6月2日(土)に歯周病学会に行ってきました。

日本歯周病学会は、歯周病に関する研究や啓発活動を行う学術団体です。
1948年に設立され、現在多くの学会会員を有しています。
日本歯周病学会は、歯周病の病態や診断、治療に関する情報の提供、研究発表の場の提供、啓発活動などを行っています。
また、歯科医師や歯科衛生士などの専門家だけでなく、一般の人々にも歯周病の予防や治療について理解してもらうための啓発活動も積極的に行っています。
日本歯周病学会は、年次大会や研修会などのイベントを定期的に開催し、歯周病に関する最新の情報を共有する場を提供しています。また、歯周病に関する研究助成や、優れた研究業績を評価する賞の授与なども行っています。
日本歯周病学会は、歯周病の研究や治療の進歩に貢献し、歯周病の予防や治療について正しい知識を広めることで、国民の口腔衛生の向上と健康増進に寄与しています。

定期的に学会に出席することが義務づけられていることもありますが、新しい考え方や技術など知るためにも出席します。
そのため、午後は休診にしまして、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
研鑽するため、どうしても必要なことなのでご了承ください。
今回の学会内容は、
再生治療と健康長寿についてですね。
医学全般に再生医療が、加速度的に研究が進んできてますが、
歯科領域でも、研究が進んできています。
その結果の一つが、リグロスという日本で開発された歯周組織の再生治療になります。
平均寿命が長くなっているものの、
健康寿命があまり変わっていません。

平成13年の平均寿命は 78.07歳(男性) 84.93歳(女性)
健康寿命は       69.40歳(男性) 70.33歳(女性)
平成22年の平均寿命は 79.55歳(男性) 86.30歳(女性)
健康寿命は       72.65歳(男性) 73.62歳(女性)
平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味します。
平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期間)の差は、
平成22年で、男性 9.13年、女性12.68年となっています。
平均寿命に比べ、健康寿命は伸びていません。
健康で長生きを実現するために、歯科が関与します。
ご高齢の方では、多くの方で栄養不足が心配されます。
テレビでも、ご高齢で元気な方はいろいろなものを食べている場面がを見かけます。
統計的に、ご高齢の方はカロリーは十分だがその他の栄養が不足しがちになり
体を構成する、骨、筋肉などの必要な栄養素が足らなくなってしまいます。
十分な栄養を摂取するため、健康寿命を延ばすためにはお口の健康から入ることが重要になってきます。

歯周病は、歯肉が炎症を起こし、歯を支える骨が破壊される病気です。

昔は、歯が悪くなったらすぐ抜歯になっていましたが、技術と歯科会の啓もう活動により、歯が残っている高齢者が増えてきました。
以前は、総入れ歯になっていた方も、残存している歯が多くなることによって問題が出ているものもあります。
その一つとして、歯が多く残っているため、歯周病が高齢者に多く見られ、全体的な口腔健康に深刻な影響を与えることがあります。
高齢者は、口内環境が変化するため、歯周病にかかりやすくなります。口腔内の乾燥や唾液の分泌量の低下、歯ブラシやフロスを使用する能力の低下、部分入れ歯の使用などが原因となって、歯周病が進行しやすくなります。
高齢者の歯周病は、口臭や出血、歯肉の腫れなどの症状が現れにくく、進行が進むまで気づかないことが多いため、定期的な歯科検診や歯科医師の治療が必要です。

歯周病が進行すると、歯を失う原因にもなるため、歯周病の早期発見と治療が重要となります。
また、歯周病が進行すると、口腔内の細菌が全身に広がり、心疾患や糖尿病、脳卒中などの全身疾患との関連が指摘されています。
高齢者は、全身疾患を患いやすいため、歯周病が全身疾患を引き起こすリスクを高めることにもなります。
したがって、高齢者は、定期的な歯科検診や口腔ケア、歯周病予防に取り組むことが重要になります。
かかりつけの歯科医師の指導や助言に従って、適切な口腔ケアを行い、健康的な口腔環境を維持することが、全身健康を維持するために必要なことです。

歯周病は、歯肉や歯周組織の炎症が進行し、歯を支える骨や歯槽膿漏が発生する病気です。
歯周病は、歯を失うだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことがあるため、健康年齢にも大きな影響を与えると考えれれています。
歯周病は、口内環境のバランスが崩れた結果、細菌が繁殖し、炎症を引き起こすことが原因とされています。
そのため、日常の口腔ケアや、定期的な歯科検診・清掃が重要です。
また、喫煙や過剰なアルコール摂取なども、歯周病を引き起こすリスク因子となります。
健康年齢とは、年齢とは異なる実年齢に対して、健康状態に基づいた指標のことです。
歯周病が進行すると、歯が抜けたり、口臭や口内炎などの症状が現れることがあります。
これらの症状がある場合、その人の健康年齢は実年齢よりも高くなる可能性があります。
歯周病を予防するためには、日常的な歯磨きや歯間ブラシなどによる口内清掃を行うこと、定期的な歯科検診・清掃を受けることが大切です。
また、喫煙や全身疾患の一部は、歯周病を引き起こすリスク因子であるため、これらの習慣を改めることも必要です。

健康で長生きができるよう、お口の健康を保ちましょう。

歯周病について気になる方は下記をクリックしてください。

歯周病の治療

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    「みどりの一丁目北」下車 徒歩1分
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