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定期的に歯周病の検査を行う理由は?

栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

今回は、定期検診の検査は一回では意味がない。長期の検査による予後を見ていくから意味があるというお話です。

古い文献になりますが、このような文献があります。

Bleeding on probing. A predictor for the progression of periodontal disease?

歯周病の検査の一つに、歯周ポケットを計測したのちに、歯肉からの出血があるかないかという検査があります。

この診査法によるプロービング後の出血は、歯肉の炎症を診断するために広く使用されている方法です。

この論文の研究の目的は、歯周治療の維持期に歯周組織の崩壊のリスクがある部位を特定する際の予後を評価することです。

進行した歯周炎の治療を受けた 55 人の患者さんに、3 ~ 5 か月の定期的な間隔で少なくとも 4 年間、定期的なメインテナンスにサンテしてもらっています。

診療の開始時に、すべての歯の 4 箇所でポケットの底までの BOP が認められています。

1054 個のポケットが無作為に選択され、最後の 4 回のメインテンス中の BOP の発生率に従って 5 つのカテゴリに細分して評価しています。

BOP 発生率が 4/4 および 3/4 とすべてのポケットに出血があるものと、BOP 発生率が 2/4、1/4、および 0/4 の隣接部位のみとが選択されました。

その後、これらのカテゴリーは、定期的なメインテンス最近の4回のリコールの前から維持されていたかどうかに従ってグループ化されました。

歯周ポケットが2 mm 以上悪化したものは、付着の喪失と定義され歯周病が進行したものとしています。

結果は、5 mm 以上のプロービング深さを持つポケットは、BOP の発生率が有意に高いことを示しました。

BOP 部位が 16% 以上の患者は、歯肉の付着を失う可能性が高くなりました。

BOP の発生率が 4/4 のポケットに認められている歯は、歯肉の付着を失う可能性が30%になりました。

この確率は、BOP が 3/4 の場合は 14%、BOP が 2/4 の場合は 6%、BOP が 1/4 の場合は 3%、BOP が 0/4 の場合は 1.5% と減少しました。

移譲により、歯茎からの出血による歯周病予測が立てられます。

2年間で4回歯周組織の検査を計測し、歯肉からの出血の回数と歯周病が進行する確率をまとめたもので
0回:1.5%
1回:3%
2回:6%
3回:14%
4回:30%

出血が多いと明らかに歯周病が進行する確率が高いですね。

検査一度行い、安定したら大丈夫ではありません。

定期的に行い、その経時的変化を診査診断しているのです。

一度進行したからといっても、治療とメインテンスを行うことによって進行を緩やかにすることはできます。

歯茎から出血が続く場合は歯医者に行きましょう。

 

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