症例紹介

20代女性「歯肉が下がって気になるところがある」歯肉移植で改善した症例

栃木県宇都宮市兵庫塚町の歯医者 やまのうち歯科医院の山之内です。

歯肉退縮の症例について書いていきたいと思います。

        

歯肉退縮の原因には以下の理由があります。

  1. 歯周病による歯肉退縮
    この歯肉退縮は、歯周病菌によって引き起こされる炎症によって、歯周病を惹起させ骨吸収
    を起こして退縮してしまう状態です。
    口腔内の清掃不足や、免疫力の低下などが原因となって発生することがあります。
  2. 物理的歯肉退縮
    物理的歯肉退縮は、歯科治療による歯肉の損傷によって引き起こされることがあります。
    歯周病の進行や歯磨きの方法の間違いなどが原因となって発生することが多く、歯肉の炎症や出血、歯根部の知覚過敏などの症状を引き起こすことがあります。
    歯科治療の際に歯肉を削ったり、矯正治療で歯の移動によって歯肉が後退することがあります。
  3. 顎骨が薄く、歯肉が薄い歯肉退縮
    生まれつきあごの骨が薄く歯肉が不足している状態です。
    歯肉の厚さや形状に異常がある場合に発生することがあります。
    この歯肉退縮は、歯肉移植などの手術治療が必要となることがあります。

20代女性「歯肉が下がって気になるところがある」歯肉移植で改善した症例

ケースタイトル 20代女性「歯肉が下がって気になるところがある」歯肉移植で改善した症例
年齢・性別 20代女性
ご相談内容 「数年前から歯肉がだんだん下がってきて進行しないか心配」と、当院へご相談に来れれました。

歯肉が下がったことが主訴で、だんだん前歯が下がってきて進行して歯が抜けないか心配になり来院されました。

カウンセリング・診断結果 診察したところ、全体にわたって歯肉の炎症による発赤と腫脹が認められ、特に左上の奥の方としたの前歯は歯肉が下がり知覚過敏も起こしていました。

診断結果は、広範型慢性歯周炎 ステージⅠ グレードAです。

大きな虫歯はありませんでした。

行ったご提案・治療内容 歯肉が下がりしみたり痛みがあると、詰め物で対応することが多くあります。

詰め物で充填するとしみるのことは改善できるのですが、着色がつきやすくなることがあります。

当院では、可能な限りそのようなことを防ぐために歯肉移植という治療法を行うようにしています。

本症例では、患者様のご希望に沿って、炎症をある程度改善させた後、歯肉移植を含めた歯周病の治療に専念しました。

術後の経過・現在の様子 術後の経過は良好で、現在も定期的なメインテナンスで通院されています。

 

 

治療期間 約2か月
治療回数 4回
総額治療費の目安 歯肉移植 保険適用

再生治療の種類によっては保険適応にならないこともあります。

治療のリスクについて ・再生治療後、腫れや出血が出ることがありますが、痛みは痛み止めで落ち着く程度、出血は次の日には落ち着く程度です。本症例では出血は軽微で、痛み止めは2日ほど服用しました

・歯周病治療は十分なメンテナンスを行わないと、再発して進行することがあります。

やまのうち歯科医院 院長より 「歯周病を治したい」とのご希望は、非常に多いご相談の1つです。

男女問わず、世界で最も罹患している病気が歯周病です。歯周病が進行することにより隙間が空き見栄えも悪くなります。

歯肉が腫れていると、歯ブラシが痛くしっかりと磨くことができないと、さらに増悪してしまいます。

歯周病が進行すると、歯が揺れているため、しっかりと噛むこともできず、やわらかいもが中心となり、栄養不足により、お口の筋力から全身の筋力低下になりかねません。

そうなる前に、一度歯医者に相談してみませんか?

気になる方は一度ご相談ください。

 

  

歯周病により、歯肉の退縮が向かって右上と下の前歯に認められます。
治療後に歯肉が引き締まり向かって右上の真ん中の歯肉の改善を認めます。

歯肉の炎症と一部歯肉の退縮が認められます

再生治療後に痛みや腫れがあることがにあります。
本症例では、数日後痛み止めを服用しなくても大丈夫な状態まで落ち着きました。

向かって右上の歯肉移植後3週間後です。

下の歯肉も下がっているのですが、歯の軸が斜めになっているため歯肉移植を行い、矯正治療を行いました。

向かって右上と下の前歯に歯肉退縮は改善しており、メインテナンス後も安定しています。
治療終了後15か月後のお口の状態です。
歯周病は安定しています。
歯肉の腫れもなくなり揺れもほとんどおさまっています。
もちろん歯肉退縮の再発もしていませんでした。

矯正治療と歯肉退縮

歯科矯正治療後に歯肉退縮が起こることがあります。
歯肉退縮とは、歯茎が後退して、歯根部が露出してしまう状態を指します。
歯肉退縮の原因は、矯正治療中に加わる力が歯茎に影響を与えることが挙げられます。
例えば、矯正装置が歯茎に擦れたり、歯並びが改善されるにつれて、歯茎の支持力が減少することが原因となります。
そのため、本症例では矯正治療前に歯肉移植を行っています。

歯肉の厚みと退縮に対しての治療を行うことにより退縮を予防することができます。
たとえ、歯肉退縮したとしても、大きな退縮にならなければ、改善させる量も少なくなるため成功率が高くなります。
また、矯正治療後に、歯磨きの方法が不適切だった場合にも歯肉退縮が起こることがあります。
過度な力を加えた歯磨きや歯間ブラシの使用、歯石の蓄積などが原因となることがあります。
歯肉退縮が進行すると、歯の根が露出し、歯茎が痛むことがあります。
また、歯が長く見えることや、歯根部のエナメル質が削れてしまうこともあります。
予防のためには、矯正治療中の歯肉の健康管理や、治療後のクリーニングや歯磨きの方法の指導が必要です。
歯肉退縮が進行している場合には、歯科医師に相談することをお勧めします。

歯周病が進行し、歯肉退縮が起きるとブラックトライアングルといわれる状態になります。

ブラックトライアングルとは、歯と歯茎の間にできる三角形の隙間のことを指します。
この隙間は歯並びが悪かったり、歯並びを矯正する治療を受けたりすることで生じることがあります。
ブラックトライアングルができる原因としては、歯と歯茎の接着力の低下や、歯茎の退縮などが挙げられます。
歯と歯茎の接着力が低下すると、歯周病や歯肉炎などが引き起こされ、歯茎の縮小につながります。
また、歯並びが悪いと、歯と歯茎の接着力が不十分になり、ブラックトライアングルが生じることがあります。
ブラックトライアングルは、見た目の美しさだけでなく、口臭や口内環境の悪化などの問題を引き起こすことがあります。
治療方法としては、被せ物による治療、矯正治療による治療、歯肉移植による治療法、詰め物による治療法などがあります。
また、歯周病や歯肉炎などの原因がある場合には、その治療を行うことで、ブラックトライアングルの進行を抑制することができます。

ブラックトライアングルの治療法について

被せ物による治療
被せ物による治療は、歯を削って被せる治療法で、通常は虫歯が進行した場合に使用されます。
歯の表面に被せ物で隙間を埋めるようにすることで、隙間を埋めることができます。
被せ物の種類には、前装冠、キャドカム冠、セラミック冠、ジルコニア冠などがあり、保険治療と自費治療があります。
詰め物による治療
詰め物によって歯に詰め物を詰めて隙間を埋める方法です。
歯の形態や状況により症例を選ぶ治療法です。
歯肉移植手術
歯肉移植術は、歯周病の治療として行われる手術で、ブラックトライアングルの改善にも効果的です。
歯茎を切開し、歯と歯茎の間の隙間を埋めることができます。
ただし、十分に埋めることはかなり困難な治療になります。
通常は、他の治療法と混合して治療することが多い治療となります。

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